2021/05/14 14:42
FUTAORIでは、オープン当初より、オリジナルブランドのeNproductをはじめ、
それらのプロダクトから広まる様々な生活シーンをイメージして、全国の作家さんによる器もご紹介しています。
使い勝手が良いことはもちろん、出会ったとき、購入するとき、大切な方へのプレゼントとして、そして、日々ご自宅で手にとるとき。
ちょっと嬉しくなったり、ドキドキワクワクするような、
シンプルながらもそれぞれに個性があり、惹かれてしまう、そんな器の数々。
今回は、この春より新たにお取り扱いをスタートした、渡邉由紀さんの器をご紹介したいと思います。
お料理やおやつを引き立てる”食卓の名脇役”を目指して
料理好きが高じて陶芸の道に入ったという渡邉さん。
武蔵野美術大学卒業後、陶芸に興味を持ち、多治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学び独立されました。
「作った料理を載せる器も自分で作りたいと思うようになって。お料理やおやつがのって初めて完成する器です。」と話される器は、どれもシンプルで使い勝手に優れたデザイン。お料理やおやつがよく映えて、他の器とも合わせやすいのです。
↑台形型のマグカップは、安定感となんともいえない質感の魅力でプレゼントにも人気。
このデザインには、渡邉さんの理想の器の姿がありました。
「陶芸にはいろいろな技法がありますが、あえてシンプルさを追求しています。
イメージしているのは食卓の名脇役。存在感のある器も素敵ですが、毎日使うのはシンプルで使いやすい色、形、重さのもの。10年スパンで使ってもらえるようにと思っています。」
これから先も、さらにフラットなデザインになっていくだろうとのこと。
渡邉さんの器は、「シンプル」という言葉におさまることなく、つい手にとってしまう使いやすさと、質感の奥深さがあります。
↑毎日のトーストから、お取り皿まで。便利な6寸リム皿。
奥深い色と質感、その魅力
渡邉さんのうつわの魅力のひとつが、色の多彩さと奥深さ。
狙って作られた色が多いそうですが、
テストの段階で期待していなかったピースが意外と良くて採用。なんてこともあるそう。
逆に、テストは良かったけれど、うつわにしてみたら微妙で不採用なんてことも・・・
土も以前は赤土だけだったそうですが、
だんだんと白土、半磁土と増えていき、赤土と白土はそれぞれミックスしたりと、土も何種類か使っているそうです。
↑食卓の雰囲気をぐんと素敵に。六角豆皿。
窯の焚き方は、大きく分けると酸化/還元の2種類あるそうですが、
渡邉さんは、現在はガス窯の酸化焼成/中性がメイン。
「ガス窯で酸化焼成をすると、ガス窯の特性上100%酸化では焼きあがらずに独特の色味が出るので気に入っています。」と渡邉さん。
まるで研究、実験のような工程を経て、この魅力的な色が生まれていくのですね。
今回FUTAORIでご紹介しているのは「生成」と「錆緑」。
生成りのやわらかな色味は、特にこの酸化焼成/中性の恩恵で生まれています。
錆緑の景色の豊かさも、焼きムラが出やすいガス窯ならではなのだそうです。
↑麺類や丼ものにも。どんな料理も受け止めてくれる浅鉢。
「お料理がのって初めて完成する器」渡邉さんがおっしゃる通り、
このお料理を盛り付けたら、良さそうだな。
あの焼き菓子をのせて、おやつにしようかな。
このグラスと合わせても素敵。
むくむくとイメージが湧いて、食卓のコーディネートが楽しみになる器たち。
使いやすさと一目置くような質感も兼ね備えているので、ギフトにもおすすめです。
組み合わせや、ボックスのサイズ感など、
ギフトセットのご相談も承っておりますので、お気軽にお問合せください◎